激安・格安業者に要注意

価格が高過ぎる業者に、敢えて塗装工事を依頼することはないと思いますが、最も注意したいのは激安・格安を謳っている業者です。
ホームページやチラシで“外壁塗装30坪○万円”などとPRしている業者をよく見かけます。この場合はよく注意して、塗装内容を確認する必要があります。
具体的には使用する塗料の種類や質、足場代や付帯部分（雨樋や軒天、破風板など）の塗装が含まれているのかなどです。
広告が嘘ではなくても価格表示の仕方に問題ありなのです。
最も安い塗料を使用して、足場代や付帯部分の塗装が含まれていないケースがほとんどでしょう。
足場を組まなければ塗装することは不可能だし、付帯部分を塗装しないで壁面だけの塗装では意味がありません。
結局は◯万円に上乗せされるため、激安や格安ではなくなってしまう可能性が大きいといえます。

また、全て込み（足場代・付帯部分の塗装など）で相場よりかなり安くしている業者も要注意です。
何故かというと、しっかりした塗装を行うためには、塗料の必要量や人件費、足場代などはある程度決まってしまいます。
後は業者の経費や利益を抑えるしかありません。薄利多売の営業方針で利益を圧縮したとしても、せいぜい1割程度安くするのが精一杯でしょう。
それ以上利益を圧縮すると健全な経営が困難になります。利益の中には、万が一に備えてのリスク代や、アフターサービスのための経費なども含まれています。
健全な経営がなされてこそ、塗装後も安心で信頼のできる業者ということになります。

しかし、一般的な相場価格より数十万円も安くする業者がいますが、利益が必要でない業者が存在するはずがありません。
こういう業者もどこかで利益を上げるようにしています。
例えば人件費や材料費を減らす、足場代を安くするために安全性の高い枠組み足場ではなく、転落の危険がある単管足場を採用するなどです。
人件費や材料費を削減すれば、しなくてはいけない下地処理を行わないまま塗装をする、塗装の回数を減らすなど、いわゆる手抜き工事に繋がります。
そして危険性のある足場では、高度な塗装技術は発揮されないばかりか、事故が発生する可能性もあります。

高品質で高耐久性塗装は激安ではありえない！

全ての商品に適正価格というものがあります。適正価格には幅がありますが、著しく高いとか著しく安いのは、やはり疑ってかかるべきでしょう。
塗装工事の良し悪しは素人にはわかりにくいだけに、安さだけに飛びつくのは危険です。
見かけは変わらなくても、数年後には違いが歴然と現れてきます。本来、10年程度はもつはずの外壁塗装が数年で塗り替えが必要になったとしたら、また高額な塗装費用を捻出しなければなりません。
安さに飛びついたおかげで、かえって多額の費用がかかってしまうことになります。